2010年09月26日
牛丼一杯の儲けは9円
牛丼一杯の儲けは9円―「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学 (幻冬舎新書)
昨日、図書館に行って「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学」という副題に引かれて
借りてきたうちの1冊。内容的には軽く、さくっと読めちゃいました。
<目次>
第1章 一つの商品から生まれる意外な利益
第2章 利益を生む「工夫」と「不正」の微妙な境界
第3章 値段をめぐる仁義なき戦い
第4章 利益と仕入れの無限の可能性
第1章はタイトルにもある牛丼をはじめ、ブランド品、テレビ、コーヒーなどの原価構造に
ついて書かれてあり、これはこれで楽しく読めました。
個人的に興味を持ったのは、仕入れの「中抜き」について。
企業だけでなく個人でも例えば卸売りに直接行き交渉することで、安く仕入れることができるとは
結構意外。最近道の駅など行くと、近所の農家の方々が直接持ち込んでられますが、値段は
近所のスーパーと変わらなかったりするので、この方法もありかな?
あと、現在自分が属するIT業界も結構階層構造になっており、所謂マージンだけ取って下に
流すだけという会社も結構あります。これを抜きに直接企業と取引できたら、発注側にも
メリットあるのになぁと常々思っているのですが、この点も本書では指摘されてました。
(書いていいのかわかりませんが)メーカの単価が大体150万位で、その仕事が地場の
ソフトハウスに行く頃にはSEで60万、PGで50万程度になります。なぜかというと
元請のメーカをはじめ、子会社、孫請けがそれだけ抜いているから。
元請メーカとしては最終的に責任を負ったり、品質管理の工数も必要ですからある程度は
仕方ないにしても、この金額差を考えるとちょっとね。。。
ユーザ側もこの様な構造をわかっててメーカに出していて、結局そのツケは一般消費者が
負担しているこの流れを何とか変える方法は無いものでしょうかね?
もちろんソフトハウス側にも改善・改良すべき点は多々ありますが。