2011年05月27日
SLCPってどの程度普及しているのだろうか?
おもいっきしITネタですいません。
えっと、まずITを仕事にされてない方へ説明。
SLCPとは"Software Life Cycle Process"のことでソフトウェアも他の製造物と
同様に企画・開発・運用・保守・廃棄のプロセスにそって管理されるものであり
そのプロセスの定義みたいなものです。
一般的には"SLCP-JCF"という形で使われます。JCFというのはJapan common frame
の略で、国際的な標準であるSLCPを日本向けに強化・拡張したものを差します。
で、最新がSLCP-JCF/2007、2007年に規程されたものです。
要は何かといったら、「ソフトウェア・システム・サービスに関わる人達が同じ
言葉を話しましょう!」を目的に、そのための共通の枠組みを決めたものです。
一般的には「きゃべつ」「トマト」と言えば、日本人であれば取り違うことは
ないですよね?(大根をきゃべつという人はいない?)
ところが、ITの世界では、システム開発会社同士でやってることは同じなのに
「内部設計」「プログラム設計」「詳細設計」など独自の言葉を使ったりする
んですよ。これを統一しましょうというのがこのSLCP-JCFの目的です。
さて、ではこれがITを仕事にしない方にどういう風に関係するかというと、
上に「ソフトウェア・システム・サービスに関わる人達」と書きましたが、
システムを導入するユーザもこれに含まれるというのが基本的な考え方なん
です。多分、これまで聞いたこと無い!って人が大多数だと思いますが。
幾つか例を挙げますと、主ライフサイクルプロセスの中でも
「取得プロセス」
「供給プロセス」
「契約変更管理プロセス」
「企画プロセス」
「要件定義プロセス」
などなどが定義されて、それぞれにさらに細かい言葉や作業が定義されています。
一般ユーザの立場からすれば「なんのこっちゃ?」でしょうが、これをユーザ
が理解してくれたらシステム開発会社はとっても助かるんです。
ま、それを目的に作られたってのが実際かもしれないですが。(作ったところは
独立行政法人 情報処理推進機構という経産省の外郭団体で、大手システム会社
は人を出してます)
私自身、システム開発側に身を置く立場ですが、これを一般ユーザにまで適用
するには無理がある、というかシステム開発側の怠慢じゃね?と思ってます。
専門の情報部門がある大企業ならまだしも、少しPCに詳しい人が兼任で情報
システムの面倒を見ているような中小企業に対して、使う言葉を押し付けるの
はどう考えてもおかしい。それよりも各顧客毎に理解し易い言葉を使うのが
商売じゃないかな?と。
ただ、それが出来る人って悲しいかな非常に少ないのが現実です。そのために
例えば
言ってる意味がわかなない
→面倒くさくなって仕様があいまいなまま作らせる
→出来上がったものがイメージしていたものと違う
→使えないものに高い金を払わなければならない
→ITなんて使えない(大嫌い!)
なんてことになってる中小企業って少なくないと思うんですよ。
これってすごい悲しいことです。(;_;)
こういうユーザ企業とシステム会社の間を取り持つお手伝い(これはコンサルという
よりもコンシェルジェと言った方がぴったりくると思うのですが)を将来的に
でもできたらいいなぁと考えてます。
その節は、是非ご用命を!(笑)
相談だけなら何時でもOKですよ~