2011年01月27日
読書記録:『ザッポス伝説』
評判の良かった『ザッポス伝説』という本を読んでみての感想。
ザッポスのCEOトニー・シェイによる自身の生い立ち~途中リンクエクスチェンジという会社を
MSに売却~ザッポスをアマゾンに12億ドルで売却(株式交換)までを描いた物語。
なぜザッポスが10年程度でそこまで成長することができたか?
その大きな理由はザッポスの10のコア・バリューの徹底した実行によるものである。
-ザッポス10のコア・バリュー-
①サービスを通して「ワオ!」という驚きと体験を届ける
②変化を受け入れ、変化を推進する
③楽しさとちょっと変なものを創造する
④冒険好きで、創造的で、オープン・マインドであれ
⑤成長と学びを追求する
⑥コミュニケーションにより、オープンで誠実な人間関係を築く
⑦ポジティブなチームとファミリー精神を築く
⑧より少ないものからより多くの成果を
⑨情熱と強い意志を持て
⑩謙虚であれ
見ての通り、定量的な項目はありません。このバリューを実現するために社員皆が考え行動し、
会社は社員教育含めてそれを徹底的に支援する。
まるで『モチベーション3.0』『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』で紹介された
考え方についての典型的な成功例です。
ただそれを行うにあたり経営者の苦悩・恐怖も本書では記述されています。
例えば人材採用においても、応募者の力よりも社風に合うかを優先させたり、短期的な結果を
望む投資家に対して長期的な成長のために短期的な数字は犠牲にするなど。。
また社員が考え行動するために、法に触れることを除き、あらゆる情報をオープンにすることを
徹底に行うことの重要性についても言述されてます。
今の日本においては大企業経営者はおろか、成長するために本来こういった行動を取るべき
中小企業経営者すら少ないように感じます(情報を隠すことが役職者の特権みたいに考えて
いる人が多数。今の日本の経営者(政治家)がその典型ですが)(笑)
先日の「ガイアの夜明け」でも若い会社・若い世代の新たな働き方について放送してましたが、
その発想や考え方・行動力は自分が同世代の時に比べて遥かにすばらしいものでした。(汗)
なので、本書はそういった若い人達に是非読んでモチベーションを高く持ってほしいし、
逆に中高年経営者にも読んでいただきいて、書かれているようなことがもし自分にできない
というのであれば、とっとと後進に道を譲ってほしい。そんなふうに感じた書籍です。
#もちろん自分自身はまだ老け込む気はないですよ!(笑)
Posted by 福岡で働くIT屋 at 07:39│Comments(0)
│本