2011年01月08日

読書記録:『ザ・ベロシティ(Velocity)』

昨日、東芝・パナソニックのタブレットについて書いたら、なんとソニーまでもが発表
しちゃいました。音楽携帯プレーヤーにおいては国内で唯一iPodに対抗できている
ソニーですから、こちらも同様に!との思いもあるんでしょうね。

さて、本題。今回の読書記録はザ・ベロシティです。

本書は500頁を超えるビジネス小説。昨年買っていたが、その厚さから手を付けずにいたのですが、
意を決して正月明けから読み始め、5日かかってようやく読了。

「velocity」とは物理学用語らしく辞書で調べると「速さ」とか「速度」と出てきますが、
本書の中では「方向性をもった速度」と定義されています。つまり、会社の業績向上には単に
速いだけでなく皆が方向性を合わせて活動しなければならないということからこの題が付けら
れたものと推測します。(数学で学んだベクトルを思い浮かべるとわかると思います)

本書の主題は「TOCとLSSとの融合」。それぞれについて少しかじった程度ですが知っており、
また違いもわかってましたので、その上でそれらを融合ってどうするんだろ?と思い読んで
みたのですが、実際には
・TOCとLSSとを比べたらTOCの方が有効で、LSSはそれ単独では役に立たない
・但しLSSもTOCの上で局所的な改善適用に絞ればある程度は効果がある
といった内容で、ちょっと期待を外されました(泣)
(融合という言葉からドラゴンボールの「フュージョン」みたいに、全く新しい考え、
 手法を期待してました。。)

まぁ著者はゴールドラットコンサルの方なのでTOCの優位性を伝えたい気持ちはわかり
ますが、これではLSSが全く役に立たない手法だと勘違いされかねない。
TOCもLSSも優れた手法であって、ただそれぞれに適用可能な業務や範囲が違うだけなんですがね。

あと、TOCは多少説明があるのですがLSSについては殆どなく、知らない方がいきなり
本書を読むのは辛いかもしれません。その点はご注意下さい。

ただ物語としては「ザ・ゴール」シリーズと同様読みやすく、よく出来ていると思いますので
このシリーズを過去に読んだことがある方はTOCの1つの適用パターンとして楽しめるでしょう。

※LSS(lean six sigma)
ムダを排除して業務効率の向上を図るリーン生産方式と作業のバラツキを制御して
高品質なビジネスプロセスの確立を目指すシックスシグマを組み合わせたマネジメント手法
※TOC(theory of constraints)
イスラエル出身の物理学者エリヤフ・ゴールドラット博士が提唱した生産管理・
改善のための理論体系

といいながら、さすがに500頁強は疲れました。
特に途中UDE図が出てきて、それを追って理解するのに時間がかかる。。。

    




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ゆき!!なので読書な一日
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Posted by 福岡で働くIT屋 at 07:39│Comments(0)
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